岩崎病院 医師 interview vol.01 ~ 前田 肇 医師 ~
ブログ2020年9月19日
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この度皆様に、より岩崎病院を身近に感じていただきたく医師のインタビューを掲載させていただきます。
記念すべき第1回目は前田肇医師です。
診療科:循環器外来
診療時間:火曜日 14:00~16:00
金曜日 10:00~12:00 / 14:00~16:00
経歴
S41.3岡山大学医学部卒
元香川大学医学部1外科 教授
元香川大学副学長・理事
香川大学 名誉教授
前田先生に直撃! Q&A
Q1
循環器外来について教えてください。
A1
循環器疾患は高血圧、心不全、冠状動脈疾患(狭心症・心筋梗塞など)、弁膜症、大動脈疾患、不整脈などです。しかし、私が現在診察している方々は脂質異常症、不眠症、便秘、認知症、不安神経症、腰痛、泌尿器疾患、内分泌疾患、糖尿病など様々な疾患で、むしろ専門の循環器疾患より他科の扱う病気が多いのが実情です。これは、本院の受診者が80歳平均という後期高齢者であり、多くの病気を抱えておられることによります。本来は専門の医師に診察をお願いすべきですが、そうすると、一人の患者さんが多くの医師を受診しなければならず、患者さんが大きな負担を感じることにもなるからです。
高血圧などの一部の疾患を除いて、循環器病を有する方の多くは高齢のため適切な治療をしても治せない方、重症の患者さんは総合病院と連携をし紹介もしています。
Q2
診療方針について
A2
〇できるだけ患者さんの側に立って診療を進め、全身の状態を十分把握すること。身体症状・精神症状、時には家庭での生活状態なども含めて、総合的に治療方針を立てるよう気を付けています。
〇検査や投薬などは必要最小限(できれば6種類以内)とし、不必要な投薬はしないこと。薬が多くなればなるほどその効果以上に副作用が強くなり、かえって害を及ぼすだけではなく、薬の効果を互いに打ち消したり、毒性を増強したりすることが生じるからです。
〇治療の基本として、生活習慣の改善・可能な限り正しい食餌をされ、毎日の運動を続けることの大切さを理解していただき、患者さんご自身が治療に参加していただくことにしています。
〇薬は必ず処方通りに内服していただくために、残薬は必ず持参していただくことにしています。自分勝手な判断で薬をやめたり、まとめて飲んだりすると医師が判断を誤り危険な処方に陥ることにもなります。
〇重症者や緊急を有する患者さんはできるだけ早く、設備の整った専門医がいる病院に紹介します。
〇専門外の疾患で自分の判断が不確かと思われる場合には、まず専門医を受診していただき、その診断と治療方針を参考に治療を続けます。
Q3
病院受診される患者さんへのメッセージ
A3
〇私も同じ後期高齢者ですので、年齢からくる悩みも自分のことのように感じられるようになりました。気楽に家族の一員のような気持ちで病状を伝えていただければ幸いです。
〇素直な気持ちで正確に医師に伝えることが最も大切です。高齢になると伝えにくいものです。症状の始まりから進展状況を書き留めて持参していただければ診断の正確さも向上し、診療時間も短縮して、お待ちになられる方々に迷惑をかけることも少なくなります。
〇医療はまだ完璧なものではありません。しかし、年々急速に進歩しています。医師も古い知識に縛られず、世界の最新情報をつかむことに日々努力しています。病状を正確に伝えてくだされば診断も治療も正確になります。それだけで、90%診断がつくものです。検査はそれを補うものにすぎません。
気軽にご相談くださることを願っています。